わたしのY2K留学(2000年代前半イギリス・ロンドンへの留学)。
それは今では想像できないような時代。
多分、今の若者には想像できないと思う。ネット環境がタイムトリップしてるくらい違う。
だからこの時代と環境に感謝して、フル活用して、留学、ワーホリ、バックパッカー、海外生活、全部満喫してほしい、のお話。
Google?facebook?Instagram?twitter?何それ?の時代
当時はまだノートパソコンを各個人が持っている時代ではなかった。
パソコンといえば三角のデスクトップのiMac。それはそれでカラフルでかわいかった。
携帯電話はあったけど、画面は白黒で、できることは電話とSMSくらい。
当時を知らない人には全くピンとこないと思うけれど、そんな時代がすこし昔の2000年代前半にあった。
ということは、留学を含め海外に行くときにパソコンや携帯電話を持参するというのはレアな話。
中には分厚い石盤みたいなノートパソコンを持参する人もいたけれど、Wi-Fiはなくネットに繋ぐためには有線だし、回線もとても遅い。
フリーメールはあったけど、わたしはパソコンを持参していないのでメールをするためにはネットカフェに行くとか学校でPCを借りるとか、今のようにいつでもどこでもスマホでメールを出来るわけではなかった。
そもそも、メールもおませな子が数人やっていたくらいで、全員とメールができる時代ではない。
だからコミュニケーションツールは電話か手紙。
国際電話は高いし、時差もあるので簡単にかけることはできない。
そうなると基本のコミュニケーションツールは手紙。
最速でも、手紙が届くのには約1週間かかる。聞いたことありますか?ペンパルって。
つまり留学に行く=今までの生活を手放す感覚に近かったのだ。
もちろん友人との縁が切れるわけではないけれど、今のようにSNSでつながったまま、その延長線上に留学などの海外生活がある時代ではなかった。
想像できますか?
「わかる!エモ!!」という方にはエアハグを送りたい。
そんな背景もあり「留学に行く(留学を含めた海外で生活をする)」ということは環境以外の面でも生活が180度変わる大イベントだった。
地球の歩き方って知ってますか?
SNSがない時代。どうやって情報収集をしていたのどろう。
・・・正直よくわからない。本当にどうやって暮らしていたのだろう。
ただ、当時はそれが普通だったから何も疑問も不満もなかった。
例えば、大英博物館に行きたいとしよう。
今ならスマホで簡単に開館時間や乗換案内を調べることができる。
SNSもあるから、周辺で起きているイベントやカフェの混雑状況なんかもリアルタイムで知ることがができる。
しかし2000年代前半に手元にあったのは紙のガイドブック、ただそれだけだった。
ガイドブックは発行から少なからず時間が経っているので、万が一変更があってもそれがタイムリーに反映されることはない。
載っているのも必須情報と付随情報が少しあるだけ。
例えば周辺のカフェが網羅されているわけなんてなかった。楽しみにしていたカフェが閉店していたこともある。
だからこそ、たまたま見つけたカフェがおしゃれだったり、偶然通りかかったお店で見つけたお洋服に一目ぼれして買ったり、ということがとても特別で心を満たしてくれるイベントだった。
今日はこのエリアを開拓しよう、と自分の足で隅から隅まで時間の許す限り探検して、クタクタになって偶然入ったカフェのスコーンが美味しかったりすると、それは忘れられない思い出になる。
気に入ったお店を忘れてしまわないように、ガイドブックの紙の地図に手書きで書き込んでいたのをよく覚えている。
推し活だって我慢しないでいい
今、推し活をしてる人も多いと思う。推し活は広い意味で自身のアイデンティティでもある。
留学当時のわたしには、今でいう「推し」が居た。
高校生のわたしの人生はそれを中心に回っていた。
CDを買い、雑誌を買い、ライブに行く。
大げさだが、それがわたしのアイデンティティであり生き甲斐でもあった。
上でも挙げたように、当時の環境は今と全く異なる。
ネットが普及していなかったので、ツイッターのように一瞬で情報が世界中に拡散するということはない。
海外から日本で活動している推しの情報を得る手段がない。
手紙であれば最速一週間後。国際電話は高額だ。
つまり、「留学に行く=推しとの断交」というわけだ。
当時のわたしは大いに悩んだ。
今思えば、何を悩んでいたのだろうとも思うが、まだ若干高校生の少女にとっては自分の身の回りが世界の全てであり、本当の世界がこんなに広いなんて知る由もなかった。
推しとの断交、留学を決める際にそれだけを懸念していた。
今は便利な世界だ。
世界中どこに居たって、ネットさえつながれば推しの情報を得ることができる。
日本に居なくても、日本の漫画も映画も見れる。世界中どこに居たってだ。
世界が広い、ということは実際に自分の目で見て体験してみないと、どうしても感じにくい部分があると思う。
だからこそ、一歩踏み出してみて欲しい。
その時に漫画やドラマを我慢する必要はない。
だって、推しは留学で寂しくなった時にもあなたを励ましてくれるはずだから。
(無料立ち読みもある)
(動画も書籍も雑誌もある!)
世界は広いんです。